比良・武奈ケ岳・貫井谷右俣を登る
伴 明(1963卒)
時 期: 2004年9月18日
メンバー: 伴 明、山田裕敏
事前に日本登山大系からルート図をコピーして持参したのに、左俣を登るつもりが間違って右俣を登ってしまった。左俣は"困難さでは比良西面の代表格"とあったのでスケールもかなりあるだろうと思ったのが間違いで、二股らしき所で左の細々とした感じの沢を左俣とは思わず、通りすごしてしまってだいぶ上ってから気がついた。そのまま右俣を登りきったが、あっけなかったので日をあらためて左俣を登りたい。
8時に坊村で小笹さんと待合わせするも、いっこうに車が現れない。あとで聞くと30分前に来て待っていたとのことで、どうやらミーテイング・ポイントの誤解があったらしい。
9時貫井谷バス停を車で少し上がった所に駐車し、主に左岸沿いのそま道を登る。
二股らしき所を通り越してしばらく登ってから、沢に下りて伴はウエイデイング・シューズに山田は地下足袋にはきかえる。"なんでわらじ履かへんの"と聞くと、"いやー、持ってるけど持ってこんかったわ"、つまり忘れたということか。2匹のヒルに手首の血を吸われていた。
5mほどの滝は左岸のペラッとした岩盤を這い上がる。次いで10mの滝が現れて、山田は右の側稜を強引に登ってしまったが、伴は側稜左の逆層水ぬれコケ付き岩盤を山田にザイルを出してもらって登る。しばらくは小さな滝やナメが連続して現れるがどれもたいしたことはない。6mの垂直に近い滝は右岸を山田はフリー、伴はザイル使用で登る。
さらに登ると10mぐらいの黒くて引き締まった感じの滝が現れた。これは滝芯直登だと二人でトライする。ハング気味のかぶり岩をぬけるのに1本ハーケンを打ちたいところだがリスがないのと、もともとハンマーは小笹さん持参で二人は持っておらず、さっさとあきらめて左岸を高捲きした。
それからは小さなナメや岩の重なりをだらだら登り水の切れるあたりであっけなく終了、ここまでで約3時間かかった。この沢は薄暗く、岩は黒っぽく、コケむしており、あまり水量もなく、小さな倒木多く、スケールも小さくて関東でいえば奥多摩の沢に似ていると思った。
沢が終わったあとは、疎林のなかの雪解け後のザレ場のような斜面を1時間、まばらな薮こぎを少しして午後1時頃坊村から武奈への登山路1,100mの地点に出た。
伴 明 記
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